園長のアドバイス

2024年9月5日

子育てとアンガーマネジメント

まだまだ暑い毎日ですが、「ジージー」と鳴くアブラゼミや「シャアシャア」と鳴くクマゼミの
声が、ツクツクボウシの「ツクツクボウシ」やヒグラシの「カナカナ」へと変わってきています。
季節は秋へと向かっていますが、高温続きの毎日に、大人も子どもも疲れていることでしょう。特
に、自分の思いをうまく言い表すことのできない幼児は、ぐずったり、言うことを聞かなかったり
して、お家の人を困らせてしまうかもしれません。大人も疲れていますので、イラっとして、怒鳴
りつけたり、突き放してしまったりすることがあるかもしれません。
みなさんは、「アンガーマネジメント」という言葉をご存知でしょうか?1970年代アメリカで生
まれたとされている、自分の中の怒りの感情と上手につきあうための心理トレーニングです。怒ら
ないことを目的とするのではなく、怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないことは怒ら
なくて済むようになることを目標としています。日本でも数年前から、企業等の研修で積極的に取
り入れられるようになり、教育の場でも体罰をしないよう、先生たちが研修を受けています。最近
では、虐待防止のため、積極的に子育て世代にこの「アンガーマネジメント」を呼びかけている自
治体もあります。
「アンガーマネジメント」は、いろいろな方法がありますが、一番有名な方法が、「6秒ルール」
と言われるものです。怒りの感情が生まれたら、6秒間やり過ごす。(心の中で6秒数える)やり
過ごすとは、①怒りの原因になるものから離れる。(離れられない場合は、視線をそらせたり、目
をつぶったりする。)②別のことを考える。③何かに没頭する。などです。
夏の疲れが出やすいこの時期、「アンガーマネジメント」を有効に活用し、暑い中の子育てを乗
り切っていきましょう。困ったことがあったら、園に遠慮なく相談してください。話すこともスト
レスを解消する有効な手段です。子育ては、みんなで助け合ってしていくもの、一人で抱え込まな
いようにしてください。
(アンガーマネジメントの定義は、日本アンガーマネジメント協会のHPより引用)

園長 北岡 明直